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辻村深月のおすすめ作品13選|あらすじ・感想・読む順番【2020年版】

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辻村深月さんは、10代の若者を中心に絶大な人気を誇る作家さん。

30代以降の、ある程度人生経験を重ねた人が読んでも、言い表せないほどグッとくるんです。

言葉にならなかったはずの感情をすくい上げ、繊細な人の心を表現するから。

シーア

どうして、こんなにも私の気持ちが分かるんだろう?って思いながら読んでいるよ。

自分の居場所を探したり、誰にも理解してもらえないと孤独を感じたり、自分だけは特別だと内心思っていたり…。

誰しも一度は抱いたことのある感情に、的確な言葉を当てはめているから、「これは自分のことだ」「私のことを書いている」と突き刺さるのです。

この記事では、そんな辻村深月さんの小説の中から、おすすめの13作品をご紹介します。

「読む順番を意識した方がいいもの」「いつ読んでも楽しめるもの」も解説しているので、参考にしてくださいね。

ライト

たくさんの小説を読んできたシーアの、個人的なおすすめポイントたっぷりだよ!

辻村深月の経歴・受賞歴|10代の若者に寄り添う小説

辻村深月さんは、1980年生まれ、アラフォー世代の作家さん。

2004年、「冷たい校舎の時は止まる」でメフィスト賞を受賞し、デビュー。

学校を舞台にした物語で、まさに辻村深月さんの代名詞のような作品でした。

その後も、「ぼくのメジャースプーン」「凍りのくじら」「ツナグ」と話題作を発表。

2012年には「鍵のない夢を見る」で直木賞を受賞。

シーア

直木賞には、それまでもそのあとも何度もノミネートされていたけど、正直、「鍵のない夢を見る」よりももっとふさわしい作品があるのにな…と思ってる。

2014年から毎年ノミネートされていた本屋大賞も、2018年「かがみの孤城」でついに大賞を受賞されました。

数々の作品がドラマ化・映画化され、今や日本を代表するメジャーな作家さんに。

デビューから一貫しているのは、10代の多感な時期の読者を意識すること。

一方、私生活では、8歳と4歳のお子さんがいらっしゃるお母さんでもあります。(2020年3月現在)

作家としてのキャリアが長くなるにつれ、徐々に主人公の年齢層も高くなり、子ども目線ではなく大人目線で、結婚や出産をテーマにした作品が増えてきました。

それでも、教室のすみっこでみんなの顔色をうかがう子に、そっと寄り添うような感覚は、ずっと変わらないまま。

そんなところが、10代の読者たちに「私を理解してくれる」「自分のつらさをわかってくれる」と受け入れられる理由なのです。

作品同士のリンクあり!読む順番に注意

辻村深月さんの大きな特徴は、ひとりの登場人物が複数の作品に登場すること

たとえば、谷川ヨシノという、地域活性化デザイナーは、「島はぼくらと」「青空と逃げる」「傲慢と善良」などに登場します。

ヨシノさんに関しては、重要ではあるけれど「知っているとちょっと嬉しい」くらいですみます。

でも、もっと大きな意味で、ストーリーの鍵を握る人物が、別の作品の主人公だったりすることも。

ライト

読む順番を間違えると、結末に感動できなくなっちゃったりしそうだね。

辻村深月作品の醍醐味をしっかり味わうためにも、読む順番を守ったほうがよいものは、そのことを含めて書いています。

辻村深月さんのおすすめ小説13冊

辻村深月さんの作品は多数あり、どれも魅力的な作品ばかり。

その中でも、特におすすめの小説を、読む順番が重要な6冊と、いつ読んでも楽しめる7冊に分けて、合計12冊ご紹介します。

後半では、いちばん最初に読むならコレ!という1冊もご紹介していきます。

ライト

ひとつひとつ紹介していくよ!

読む順番が重要!辻村深月のおすすめ小説

読む順番を意識した方がいいのは、辻村深月さんの初期の作品がほとんど。

関連が複雑なものもあるので、可能な限り、間を空けずに読んでほしいところです。

1.「凍りのくじら」辻村深月

理帆子は、読書家で頭が良くて、どこか冷めている高校生。

「ドラえもん」を愛し、藤子・F・不二雄を敬愛する理帆子は、SFが「すこし・ふしぎ」であるという言葉になぞらえて、自分や周りの人を「すこし・○○」で表現します。

理帆子は、どこにでも入っていけるけど、誰とも共感できない「すこし・不在」

日常に息苦しさを感じ、周囲に溶け込めない自分にちょっとした優越感もありました。

なのに、「写真のモデルになってほしい」と頼んできた青年・別所には、なぜかなんでも話せてしまう…。

ドラえもんのように便利な道具はなくても、人は間違えたり絶望したりしながら、大人になっていくのです。

散りばめられた伏線が、最後にキレイにまとまるところは爽快です。

シーア

読み終わったあと、すぐ最初から読み直したくなったよ!

理帆子は「スロウハイツの神様」にも登場するし、郁也とふみちゃんは「ぼくのメジャースプーン」につながっています。

2.「スロウハイツの神様」辻村深月

「スロウハイツ」という古いアパートで共同生活する、作家や芸術家(タマゴ含む)たちの青春物語。

かつて、手塚治虫や藤子不二雄たちが共同生活をして切磋琢磨した、トキワ荘をモチーフにしています。

オーナーの赤羽環は、脚本家として成功していますが、住人では有名作家のチヨダコーキだけが飛び抜けている状態。

ほかのタマゴたちは、それぞれに弱点やこだわりや葛藤を抱えながら、夢の実現に向けて、歩んでいる最中です。

ライト

みんなクリエイターだから、頑固だし、譲れないこともあるよね。

自分には才能がないのか、どうしてかなわないんだろう…嫉妬したり、醜い感情と向き合うことも。

夢を追いかけるのって、キレイ事だけじゃない。

ひとりひとりの成長がまぶしくて、ときにぶつかりあう彼らが輝いていて、スロウハイツの全員を好きになってしまう魔法の小説

だけど、いくら楽しくて居心地がよくても、前に進み続けるかぎり、このままじゃいられない…それも宿命。

シーア

期間限定だからこそ、青春なのかもね。

後半では、「凍りのくじら」の理帆子も登場します。

環はちょくちょく他の作品に登場しますし、チヨダコーキのデビュー作という設定の「V.T.R.」も刊行されており、スロウハイツの神様を中心に辻村深月ワールドが広がりますよ。

3.「冷たい校舎の時は止まる」辻村深月

辻村深月さんのデビュー作です。

まず、作者と同じ「辻村深月」という名前の主人公にびっくり。

シーア

往年のミステリー作家さんたちも、こういう手法の人が多かったらしくて、それを模したんだって。

受験を目前に控えた高校3年生の冬、辻村深月をはじめ、同じクラスのメンバー8人は、他に誰もいない校舎に閉じ込められます。

2ヶ月前、この学校の屋上から、飛び降り自殺した生徒がいました。

でも、誰もその子の顔も名前も思い出せない…違和感を覚えた彼らは、「どうやら、ここは誰かの精神世界らしい」と考え、外へ出る手段を探します。

ひとり足りない集合写真、ひとりずつ消えていくメンバー、5時53分で止まった時計。

担任の榊の姿が見当たらず、いったい誰がここのホストなのか?と謎が深まります。

ライト

ここまで存在感があるのに、まさか無関係なんてことないよね。

「ん?」と思うシーンが何度かありながら、ラストでキレイに種明かしされます。

伏線が回収されていくさまが鮮やかで、最後には彼らひとりひとりの幸せを願わずにはいられません。

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「冷たい校舎の時は止まる」辻村深月|ひとり足りないクラスメイトを探す学園ミステリー辻村深月の衝撃的なデビュー作にして、名刺代わりになった作品。自殺したクラスメイトが誰なのかを探す、少しホラー要素のある学園ミステリー。第31回メフィスト賞を受賞して、鮮烈な印象を残しました。パズルのピースがパチパチとはまっていくような、ゾクゾクする感覚を味わえますよ。【ネタバレなし】...

4.「子どもたちは夜と遊ぶ」辻村深月

謎の人物「i」は、木村浅葱(あさぎ)の生き別れの兄であることをほのめかし、残忍な殺人ゲームに誘います。

浅葱は、姿の見えない「i」に会うために、ゲームの提案に乗りますが、徐々にエスカレートし、殺人のターゲットは友人にまで及びます。

シーア

浅葱は精神的に闇を抱えていて、どんどん後戻りできなくなっていくよ…。

兄に会うためには、また人を殺さなくてはならない…その繰り返しから、さらなる悲劇が起こります。

残酷なシーンが多いので、好き嫌いは分かれますが、一筋の光が差し込むような結末は救いがありますよ。

5.「ぼくのメジャースプーン」辻村深月

小学四年生の「ぼく」と、友達のふみちゃんが主人公です。

ライト

凍りのくじら」で登場したふみちゃんだよ。

ふみちゃんは、物知りで口が達者で、クラスメイトの子どもっぽい振る舞いを許す、大人びた女の子。

ですが、大切にしていたうさぎが惨殺される事件があってから、心を閉ざし、言葉を失ってしまいます。

シーア

どうしてそんなことを…愉快犯なの?

ぼくは、相手を縛る言葉の力を持っていました。

犯人と会うチャンスを作り、言葉の力を使って、心の底から反省させようとする…ぼくの戦いであると同時に、ピュアな愛の物語。

哲学的な香りと、ファンタジー要素が絶妙にマッチした傑作です。

子どもたちは夜と遊ぶ」の秋山先生や月子が登場するなど、深く関連しています。

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「ぼくのメジャースプーン」辻村深月|哲学とピュアな愛の物語傷つけられたふみちゃんのために、相手を縛る言葉の力を使って、犯人を追い詰める。ぼくの戦いであると同時に、ピュアな愛の物語。どうしようもない悪意に対して、自分に胸を張れる制裁を、徹底的に考え抜いた小学校4年生のぼく。繊細で、潔癖で、正しさを求めるぼくの姿は、大人が読んでこそ、純粋に胸を打たれます。哲学的な香りと、ファンタジー要素が絶妙にマッチした、辻村深月さんの傑作。...

6.「名前探しの放課後」辻村深月

依田いつかは、クラスメートの誰かが自殺した記憶を持ったまま、タイムスリップして時間を遡ってしまいました。

シーア

誰かって…そこが重要なのに、思い出せないんだね。誰なんだろう?

期間は3ヶ月。その間に、自殺したクラスメートが誰なのかを突き止め、回避しなくてはなりません。

いつかは、友人たちに相談し、鉄道オタクで暗そうな河野基がターゲットと目星をつけ、接触をはじめます。

ライト

よく考えたら、河野には失礼な話だよね。

ストーリーが進むにつれ、徐々に大きくなる違和感。

実は、最初からこの物語には大きなトリックが仕掛けられていたのです。

シーア

初めて読んだときに、思わず「最初からそうだったんだね」って言っちゃったよ。

あとから読み返すと、みんな結構ボロが出てるというか、いろんな意味に取れる言葉を使っているんです…!

詳しくは言及できないけれど…最後は、みんなの行動に、思いに、感動します。

内容が密接に関係しているので、絶対に「ぼくのメジャースプーン」を先に読んでほしいです。

もし、この順番で読んで気に入ったら、さらに「ロードムービー」「光待つ場所へ」も続けて読むのがおすすめ。

同じ世界観をさらに深めることができますよ。

いつ読んでも楽しめる!辻村深月のおすすめ小説

辻村深月さんの作品の中から、どこから読んでも楽しめるものをご紹介します。

まだ辻村深月作品を読んだことがなくて、順番とか気にせずとりあえず1冊読みたい!という方にもピッタリですよ。

「ツナグ」辻村深月

「ツナグ」と呼ばれる使者は、生きている人間の依頼を受け、死んだ人間と会わせることができる能力があります。

シーア

だけど、会わせられるのは、生きてる人も死んだ人も一回ずつだけ!

ライト

そういう決まりなんだね。

死者からは依頼することができず、待つことしかできません。

心があたたかくなったり、罪を晴らしたり、罪を背負ったり、前に進めるようになったり、一生後悔を抱えたり…。

「ツナグ」を通じて、生と死にまつわるいろいろな物事を考えさせられます。

特に、依頼者の目線で語られる4章と、「使者」の少年・歩美目線で語られる最終章が秀逸。

ライト

3時間ほどで一気読みできちゃうボリュームで、読んだあとは驚くほど心がすっきり!

2012年頃に読んだのですが、その年のいちばん読んでよかった1冊になりました。

「かがみの孤城」辻村深月【本屋大賞受賞】

安西こころは、中学1年生で、不登校になってしまいます。

誰も信じられず閉じこもっていたある日、部屋にあった鏡が光り、別の世界への扉が開きます…。

そこには、「オオカミさま」がいて、こころと同じく不登校の子どもたちが集まっていました。

オオカミさまは、この城には「願いの部屋」があり、その部屋の鍵を見つけた一人だけが、扉を開けて願いを叶える権利があるといいます。

何のために? なぜ自分たちが?

さまざまな疑問を抱えながら、不思議なお城へ通う日々が始まりました。

シーア

ありえないシチュエーションだけど、ただのファンタジーじゃないんだよ。

我が子も、中学1年生の夏休み明けから、学校に行けなくなりました。

長男の不登校については、メインブログに記事を書いています。

シーアカフェ|カテゴリー:子どものこと

人間関係に傷つき、悩んだことのある人には、より一層思い入れが深まる作品です。

「かがみの孤城」辻村深月| 不登校の中学生たちの絆と闘い【本屋大賞受賞作】辻村深月「かがみの孤城」は、現実世界にミステリーとファンタジーを少しずつまぶしたようなお話。主人公は、不登校の中学1年生、安西こころ。不思議な鏡に誘われて、別の世界へ…待っていたのは、自分と同じく不登校の子たちでした。人間関係に悩んでいる子や、生きにくいと感じる人、思春期の子どもを持つ親…いろんな方に読んでほしい本。...

「島はぼくらと」辻村深月

瀬戸内海に浮かぶ島で暮らす、4人の高校生たち。

島には高校がないため、島の子どもたちは、高校生になるとフェリーで本土に通います。

そして、多くの人は、高校卒業とともに島を出ていき、戻ってくる人はほとんどいません。

シーア

寂しいけれど、現実的には働いて生きていかなくちゃならないもんね。

島への移住に憧れる都会人もいますが、少子化、過疎化、医師不足など、根深い問題を抱えています。

淡い恋心や、ちょっとした事件。

青春のきらめきを閉じ込めて、一緒に過ごせる最後の季節を描きます

ふるさとを離れた方におすすめの青春小説です。

「島はぼくらと」辻村深月|ふるさとを離れた方にオススメ。離島に暮らす高校生4人の青春小説辻村深月は、10代の心の機微を描いたら最強の作家。「島はぼくらと」は、離島に暮らす高校生4人の青春小説です。もうすぐそれぞれの進路へ旅立つ…一緒に過ごせる最後の時間。中心となる登場人物は高校生4人。幻の脚本を追って小さな冒険を中心に、過疎化、医師不足…離島の問題点も描かれます。...

「朝が来る」辻村深月【ドラマ化】

不妊治療を重ねても、子どもを授からなかった栗原夫妻。

ふたりは、特別養子縁組を仲介する民間団体「ベビーバトン」に登録し、生まれたばかりの朝斗を養子にします。

ライト

血のつながりはなくても、幸せな親子として暮らしていたよ。

朝斗が6歳になったある日、朝斗の生みの母親から「子どもを返してほしい。それが無理ならお金を払ってほしい」と電話が…!

彼女は、自分自身の親とうまくいっていない中、中学生で妊娠して、出産後間もなく子ども(朝斗)を手放したのです。

未熟で愚かな選択だったかもしれないけれど、彼女の母への鬱屈を思いやると、そう断罪できない部分もあります。

シーア

かわいそうだけど…でも、朝斗はもう栗原家の子どもだもん。今さら返すことなんてできないよ。

いろんな姿の母親像があり、誰もが自分の正義で動いていて、正しさはひとつじゃない。

どんな人生を選んでも、いつかは朝が来ますように、と願うばかりです。

「青空と逃げる」辻村深月

母と子の日常は、1本の電話でガラガラと崩れ去りました。

劇団員の父・拳(けん)が、共演していた女優と深夜にドライブしていて、交通事故にあったのです。

もしかして不倫…?と疑惑が高まる中、拳は、妻の早苗に黙って勝手に退院してしまい、行方不明に。

シーア

ますます怪しい…!

女優が所属していた事務所はガラの悪い追手を使って、拳の居場所を探ろうとします。

早苗と、小学校5年生の力(ちから)は、彼らから逃げる形で、日本各地を転々とする逃避行へ。

ライト

早苗と力は、まったく悪いことしていないのに、理不尽だよね。

なぜ拳は姿を消したのか…その謎が徐々に明かされていき、目が離せません。

四万十や家島、別府など、各地の風光明媚な描写も美しく、ただ理不尽なだけではないのが見どころ。

不本意な逃亡生活の末に、母と子はどんな答えを出したのでしょうか?

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「青空と逃げる」辻村深月|逃亡生活の末に、家族の形を再確認するロードムービー辻村深月さんが描く、新しい親子のカタチ。 不本意な逃亡生活の末に、母と子の答えを見届けられる作品をご紹介します。早苗しか知らなかった事実、力がずっと隠していた秘密…中盤からラストにかけて少しずつ明かされていき、目が離せません。四万十や家島、別府など、各地の風光明媚な描写も美しく、ただ理不尽なだけではないのが見どころ。...

「傲慢と善良」辻村深月

架(かける)と真美(まみ)は、婚活アプリで出会いました。

真美が、ストーカーにつけられていたのをきっかけに、架は「守ってあげなくてはいけない」と結婚を決意。

ふたりが同棲し、もうすぐ結婚という矢先、真美は突然姿を消してしまいます。

シーア

大変だ…!

警察には、「事件性がない」「誘拐ではない可能性がある」と言われ、架は混乱します。

果たして真美は無事に見つかるのでしょうか…?

ライト

もしかしたら、真美は架との結婚に迷って、自分からいなくなったのかも…?

学生時代の友人や、職場恋愛など、自然な出会いから結婚したい。

でも、一方で、年齢や周囲の圧力など、刻々と迫るタイムリミット。

結婚しなくても生きていけるけれど、認められたいし、受け入れられたいし、誰かと一緒に生きていきたい。

婚活アプリや結婚相談所にも出会いを求めますが、テンプレ的なやり取りや駆け引きに、疲れを感じることも…。

だけど、条件から始まる関係性でも、結局人と人の関係は、生身のぶつかり合いで発展するのです。

出会い方が変わっても、人間はちっとも変わっていないのかもしれません。

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「傲慢と善良」辻村深月|真の自立とは何か? 結婚・婚活の価値観を問う30代の主人公たちの、結婚にまつわる自意識や自我、周囲との対立、自立を描いた作品。他人に点数をつけるなんて、はしたない…そう教えられてきたのに、いざ結婚適齢期になると、恋愛の駆け引きや、人を値踏みすることを覚えないといけない。人生って、綺麗事じゃない。生きる苦しみや辛さに寄り添うような、新たな代表作の誕生です。...

「家族シアター」辻村深月

家族とは、距離が近いからこそ救いになる一方で、ときにやっかいなもの。

ただ支え合えるだけでなく、ぶつかり合い、葛藤することも…。

大好きだけど、大っきらい

シーア

その気持ち、なんとなくわかるよ…。

めんどくさいけど、あたたかくて、ぶつかりあうけど、離れたくない。

そんな家族を描いた、7つのお話を収録した短編集です。

特に最後に載っている「タマシイム・マシンの永遠」は秀逸。

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「家族シアター」辻村深月|厄介だけどかけがえのない存在家族とは、距離が近いからこそ救いになる一方で、ときにやっかいなもの。ただ支え合えるだけでなく、ぶつかり合い、葛藤することも…。めんどくさいけど、あたたかくて、離れたくない。鋭くてややこしくて愛おしい、7つの作品を収録した辻村深月さんの短編集です。...

辻村深月作品最初の1冊は「凍りのくじら」「かがみの孤城」「ツナグ」

辻村深月さんの作品を初めて読む人に、1冊だけおすすめするとしたら、この3冊のどれか。

辻村深月作品、最初の1冊
  1. 凍りのくじら
  2. かがみの孤城
  3. ツナグ

ライト

1冊に絞れてないじゃん!

シーア

だって、どれもおすすめで選びきれないんだもん…!

普段の読書傾向によりますが、どちらかというと論理的で現実志向なら「凍りのくじら」がおすすめ。

異世界ものやゲーム、ファンタジーが好きなら「かがみの孤城」が刺さるはず。

ツナグ」は生と死という普遍的なテーマで、映画化されていることもあり、万人受けはバツグン。

この3冊なら、最低でもどれか1冊は、あなたの琴線に触れる作品がきっとあります。

シーア

1冊読み終わる頃には、他の作品も読んでみたくなっているはず!

辻村深月作品を読んで、自分の感情に名前をつけよう

辻村深月さんは、これまで言葉にできずしまいこんでいた感情を、ピタリと言い表してくれます。

モヤモヤしていても、うまく明文化できなくて、スルーしてしまっていた感情たち。

登場人物たちに気持ちを重ねることは、自分自身を振り返るきっかけになります。

ぜひ、辻村深月さんの魅力にハマってくださいね。

関連記事

辻村深月さんの作品でも、家族との関係性や、夫婦・親子について書かれています。

そんな「家族」をテーマにした小説をご紹介したまとめ記事です。

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家族がテーマのおすすめ小説12選【愛と感動、ときどき葛藤】離婚や死別、シングルやステップファミリーなど、家族のあり方が多様化している現代。身近すぎて、ときに甘えすぎてしまったり、壊れそうになったり…家族って、意外と儚いものなのかもしれません。また、血のつながりがなくても家族といえる関係も。さまざまな家族小説をご紹介します。...
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シーア
年間120冊の本を読んできた経験から、おすすめの本をご紹介します。 「絵本講師」の資格を持っています。大人にも子どもにも絵本の魅力をお伝えしたい! 夫・男子ふたり・犬と暮らすワーキングマザー。 仕事も読書も育児も、自分のやりたいことを全部諦めない、欲張りさんです。好奇心旺盛で、いろんなことに興味があります。
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シーア
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ライト
ライト
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