ある日いきなり、おおきなとらが家にやってきたら、どうしますか?
それはびっくりするよね!
非現実的なお客様を迎えたカフェタイムと、昔のイギリスの日常的な家庭風景が味わえる絵本をご紹介します。
この絵本を楽しむには、非現実をありのまま受け入れる心が大切。
固定観念を一度忘れて、ワクワクする気持ちを思い出してみませんか?
もし、うちにもとらがやってきたら…と想像するだけで、子ども心に戻れる絵本ですよ。
「おちゃのじかんにきたとら」を解説するよ!
「おちゃのじかんにきたとら」の絵本データ
イギリスの絵本作家、ジュディス・カーさんの作品です。
1968年の初版以来、世界で300万部を売り上げた大ベストセラー。
日本では、1994年9月に童話館出版から刊行されています。
現在、Amazonでは在庫がなく、古本が高値で販売されているようですが、書店に在庫はあり、絶版等ではないようです。
古本屋として注意喚起の投稿をさせて頂きます。どうかRTお願いいたします。
— frobergue/古書フローベルグ (@frobergue) May 12, 2020
先日アニメも放送された「おちゃのじかんにきたとら」がAmazonでは新品在庫が無しとなっており、古書価が高騰してしまっているように表示されている(メルカリ等でも)のですが、この絵本は出版社に在庫があります。
「おちゃのじかんにきたとら」のあらすじ・内容
ある日、「ごめんください」とソフィーの家の玄関のベルを鳴らしたのは、なんと、大きなとら!
おちゃの じかんに ごいっしょさせていただけませんか?
とても丁寧で礼儀正しいとらなんです。
でも、態度は良くても、やっぱりとらはとら。
テーブルにあった、お茶うけのサンドイッチやお菓子だけでなく、家の中にあるものすべてを平らげてしまいます。
ものすごい食欲だね!
水まで全部飲んでしまい、ソフィーのおうちはお風呂のお湯も出なくなってしまいます。
おそるべし、とら…。
もちろんびっくりしつつも、大切なお客様としておもてなしするお母さん。
ソフィーも、とらのしっぽに頬ずりしたり、優しい視線を注いでいて、慕っている様子がとても微笑ましいのです。
とはいっても、食べ物がないと困るよね。
お母さんとソフィーが「晩ごはんはどうしましょう」と困っていると、お仕事から帰ってきたお父さんが、「いい考えがあるよ」と、家族でレストランへディナーを食べに連れていってくれるのです。
なんて素晴らしいお父さん!
日本のお父さんは、帰宅して晩ごはんができてなかったら怒る人もいそうですが、こともなげに問題を解決してくれて、頼りになるのです。
「おちゃのじかんにきたとら」の3つの魅力
「おちゃのじかんにきたとら」が長年愛される魅力を3つピックアップします。
- イギリスの家庭風景を垣間見ることができる
- 何事もおおらかに受け入れる心を学べる
- もし自分の家にとらが来たら?を想像できる
ひとつひとつ説明していくよ!
イギリスの家庭風景を垣間見ることができる
イギリスでは「おちゃのじかん」が日常なんだね。
イギリスの日常的な家庭風景を垣間見ることができるのも、この作品の魅力です。
日本語訳で「おちゃのじかん」となっていますが、いわゆるアフタヌーンティーのこと。
「おちゃのじかん」という表現は、日本の子どもにはなじみがあまりなく、魅力的にうつります。
子どもが使い慣れている言葉でいうと、シンプルに「おやつの時間」。
言い回しを変えただけで、なんとなくワクワクしませんか?
やってることは、普段のおやつの時間とそんなに変わらないのに、不思議だね。
「おちゃのじかんにきたとら」を読んだあとは、「おやつの時間」ではなく「おちゃのじかん」と呼ぶのがマイブームになりますよ。
何事もおおらかに受け入れる心を学べる
ソフィーもお母さんも、とてもおおらかで、あたたかくとらを歓迎しています。
とらは、常識的に考えると、結構な暴挙に出ているはずなのに(笑)
でも、とらはとらなので、食べる量がものすごく多いのは仕方のないこと。
とらだって、悪気があって食べ尽くしたわけではないと、ソフィーたちもわかっています。
その証拠に、ソフィーは、ずっととらを愛おしそうになでていて、まるで友達みたい。
もちろん、「現実にこんなとらがいたら困る」「迷惑だから、うちには来てほしくないわ」という声も理解できます。
実際、ぼくだってこんなとらはイヤだよ(笑)
だけど、すこし深呼吸して、非日常なお客様によるハプニングを楽しんでみませんか?
固定観念にとらわれていると、本質が見えなくなってしまうものだから。
もし自分の家にとらが来たら?を想像できる
子どもは、空想と現実を行き来するもの。
「なんで、とらが来るの?」と、理屈の部分を突き詰めるよりも、「もし、うちにとらが来たら…」と想像をふくらませられるのが、絵本のいいところ。
「おちゃのじかんにきたとら」を、当時5歳だった長男と読んだ思い出があります。
でも、とらが来たらおもしろいやん!
お外のレストランで晩ごはん食べられるのは、いいと思わへん?
おうちに食べ物がいっぱいあって、おうちで晩ごはん作るのと、
おうちに食べ物がなくて、お外で晩ごはん食べるのと、どっちが好き?
そのあと、「おちゃのじかんにきたママ」「おちゃのじかんにきた赤ちゃん」「おちゃのじかんにきた◯◯くん」(長男のこと)などと、替え歌ならぬ、替え言葉?で遊んでいました。
絵本をきっかけに、親子で新しいコミュニケーションが生まれますね。
「おちゃのじかんにきたとら」がNHKの絵本アニメに
「おちゃのじかんにきたとら」は、初版から50年以上もの時が流れ、作者のジュディス・カー氏が亡くなった今も、さまざまな人に愛されています。
絵本がそのまま動いているような、質感のあるアニメーション制作もそのひとつ。
日本でも、NHKでたびたび再放送され、話題になりました。
アニメ #おちゃのじかんにきたとら (The Tiger Who Came to Tea) 明日5/5(火)朝9:52~NHK Eテレで再放送!https://t.co/CK9Mwm2tMc
— 月刊MOE (@MOE_web) May 4, 2020
昨年5月22日、95歳で逝去したジュディス・カーの絵本が原作。英国放送時はベネディクト・カンバーバッチら豪華声優陣も話題を呼びました。二ヶ国語放送で楽しめます。 pic.twitter.com/arYk9s9jVy
明日の9時52分にEテレで放送される「おちゃのじかんにきたとら」はイギリスの絵本作家ジュディス・カー原作のアニメーション。絵本の絵がそのまま動くのがたまらない。劇中歌を聴くととても元気になる。
— ᴋɪᴘᴘᴇʀ ɢᴏᴏᴅʙʀᴇᴀᴋғᴀsᴛ (@Knji42) May 4, 2020
好きすぎて絵本を買ったし、とらのぬいぐるみと一緒に寝てる。 pic.twitter.com/pQf6GCoNaN
おちゃのじかんにきたとら、虎の恐さや猫科特有のしなやかさまで表現されてて素晴らしいアニメーションでした!☕️🐅色使いやアナログの柔らかさ大好き。絵本の世界に更に奥行きプラスされてた。 pic.twitter.com/fRSIXNTLxC
— おおでゆかこ – イラストレーター 絵本作家 (@Oderon86) May 5, 2020
めちゃくちゃよかった…!これは絵本も買うしか。小さい頃読んでたらめちゃくちゃハマったんだろな(とにかく可愛い食べ物出てくる絵本好き)。
— ❁あさぽん❁ (@ringoanejico) May 5, 2020
今見ると若干「こんなに食べ尽くされたら破産してまう…!」って思いがw
しかしこれくらいおおらかに生きていたいものよな。#おちゃのじかんにきたとら pic.twitter.com/xbJRz90tyh
今朝、NHKのEテレでやっていたアニメーション『おちゃのじかんにきたとら』が最高でした。色彩の鮮やかさ、まるで絵本の世界が動き出したかのような、ワクワクするデザイン。とらの動きは生きてるみたいに滑らかで、わが家の子どもたちも大興奮。 pic.twitter.com/IrQaiIMNz9
— Wada (@WadaSun0414) May 5, 2020
再々放送でやっと見れました◎
— sasakinana (@sasaki_77) May 5, 2020
とても素敵なアニメーションでした。
絵本も欲しくなった🤔✨ .#絵日記 #育児日記 #育児絵日記#eテレ #おちゃのじかんにきたとら pic.twitter.com/4nFi86kBXd
今もたくさんの人に愛されていることが伝わります。
長い間読み継がれている、思い出に残る絵本ですね。
「おちゃのじかんにきたとら」まとめ
もし、うちにとらがきたら、おもてなししてあげたいな。たいしたものはないけど…。
「おちゃのじかんにきたとら」は、想像力をふくらませることができる、かけがえのない絵本。
実際に、こんなとらがきたらちょっと怖いだろうけど、少なくとも礼儀正しくしている限りは歓迎してあげたいな。
とらに優しく対応できるかどうかが、人としての余裕や豊かさのバロメーターになるような気がします。
悪いとらじゃないから、ボクも仲良くやれるかなぁ。
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