こんにちは。シーアです。(@seer1118b)
二人以上の子どもの育児に、家事に追われている方に、ぜひ読んでいただきたい絵本をご紹介します。
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子どもの想像力には、いつも驚かされるもの。
夢か、空想か、現実なのか…大切なのは、「本当にライオンがいるかどうか」ではないってこと、きっと分かっていただけるはず。
「はらっぱにライオンがいるよ!」の絵本データ
絵本講師の養成講座に通っていた頃、訳者の浜島代志子さんの、読み聞かせ実演&講演を聞く機会がありました。
そのとき、サインを入れていただきましたよ。
絵本は、読み手によって印象が変わるのがいいところ。
上質な絵本は、作り込まれた文章と、しっかりした絵があるので、シンプルに淡々と読むだけでも、十分伝わるものですよ。
「はらっぱにライオンがいるよ!」の内容
チムは、お母さんに「はらっぱにライオンがいるよ」と言います。
ですが、お母さんは、赤ちゃんのお世話と農家の仕事や家事に追われて、チムの話をまともに聞いてくれません。
お母さんにはライオンが見えないけど、チムには見えるんです!
お母さんが、チムに応じて「お母さんもお話を作ってみるわね」と言います。
「マッチ箱をはらっぱに持っていって開けるとね、ちっちゃいドラゴンが出てきて、あっという間に大きくなるわよ」
なんと、お母さんのお話の通り、マッチ箱からドラゴンが出てきて、草原いっぱいに火を噴いています!
はらっぱにいたライオンは、ドラゴンに驚いて、チムの家の物置に逃げ込みます。
実は、ライオンは穏やかな性格で、りんごしか食べないやさしいライオンでした。
チムは、お母さんに本当にドラゴンがいたことを話しますが、「あれはお母さんが作ったお話よ」と、信じてくれません。
ライオンは、チムを諭すようにこう言います。
「そんなもんさ。ほんとうのこともあれば、そうじゃないこともあるのさ」
チムとライオンは友達になって、ライオンはチムの家に住みつく「いえライオン」になりました。
チムが、お母さんから優しくしてもらったり、お話を読んでもらうとき、ライオンも同じようにしてもらうのです。
「はらっぱにライオンがいるよ!」の2つの魅力を解説
「はらっぱにライオンがいるよ!」の素晴らしさを、2つピックアップします。
- チムのたくましい想像力! 子どもにだけ見えるものがある
- 兄弟育児中の方にピッタリ。愛を伝える絵本
チムのたくましい想像力! 子どもにだけ見えるものがある
チムにとっては、ライオンもドラゴンも、本当に存在しているんです。
ライオンは、チムの寂しさが生み出した、優しい幻のよう。
チムにとって、ドラゴンは、もしかしたら相手をしてくれない、ちょっと近寄りがたい、お母さんの化身だったのかもしれません。
大人は、きっと「子ども独特の空想ね」と、軽く笑い飛ばすかもしれません。
だけど、ライオンもドラゴンも、チムにとっては大切な世界の一部なんです。
チムの小さな妹も、どうやらライオンが見えているようで、視線を向けたり、ハイハイしながら手を伸ばしたりしています。
トトロみたいなもので、大人になったら見えなくなってしまう世界なのかもしれません。
遊ぶだけでなく、「あっ、あそこにおばけが! とうっ!」と、空想の敵と戦っていたことも(笑)。
兄弟育児中の方にピッタリ。愛を伝える絵本
床に落ちている人形、片付けられていない食器、そこらじゅうに散らばったおもちゃ。
主婦の方なら、この部屋を見て、きっとお母さんに共感し、親近感を持つでしょう。
とてもじゃないけど、チムの他に小さい赤ちゃんもいて、家事も農家の仕事も、全部完璧なんて無理ですよね。
チムは、お母さんにもっとかまってほしくて、「ぼくのことを見て!」っていう気持ちから、ライオンやドラゴンを生み出したのかもしれません。
でも、ラストシーンで、お母さんは、チムにちゃんと絵本を読んでくれたり、おやすみなさいのキスをしてくれています。
忙しくても、本当はチムのことを見てくれているんですよね。
チムも、一時は寂しいと思ったかもしれないけど、最後にはきちんと満たされて、ライオンと一緒に眠ります。
特に、下に兄弟がいると、上の子が不満を抱かないまま大きくなるなんてことは、ないといってもいいでしょう。
でも、その時々で、きちんとフォローをして満たしてあげられれば、きっと大丈夫。
絵本との出会いは運命。気に入ったら、買って手元に置いてほしい
いつ絶版になったかはわからないのですが、講演を聞いた2008年時点ですでに絶版でした。
絵本って、ほんわかしているように見えても、出版業界を取り巻く事情はシビアです。
どんどん新しい絵本が出版されるけれど、本当に愛されて長く世に残る絵本はわずか。
どんなにすばらしい絵本も、買われなければ、失われていってしまうのです。
私も、図書館で本を借りることはしょっちゅうあります。
ですが、子どもって、何度も何度も、同じ絵本をくり返し読みたがるもの。
だから、気に入った絵本はぜひ、手元に置いてあげてください。
お気に入りの絵本は、その子が大きくなってからも、そっと心に寄り添ってくれる、大切な友達のような存在になってくれるはず。
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