ファンタジーの世界で冒険するお話が大好きで、「いつか私も冒険の旅に出るんだ」と信じていた頃がありました。
そんな私が、小学生時代から読んでいた冒険小説をご紹介します。
フォーチュン・クエスト 深沢美潮
Kindle Unlimitedなら本・マンガが読み放題【30日間無料】
主人公たちは、まだ駆け出しの冒険者6人。
レベルは低いし、お金もなく、世間知らずで、まともな装備もない…だけど、みんなお人好しで仲間思い。
「世界を救う!」なんて、壮大な目的はないけれど、そこがまた身近で親しみが持てるんです。
昔、ドラクエや異世界の冒険モノにハマったことのある人は、好きになること間違いなし。
小学生から大人まで、冒険を愛する方みんなにオススメできる作品ですよ。
「フォーチュン・クエスト」の登場人物
「フォーチュン・クエスト」は、6人のひよっこ冒険者たちが活躍します。
全編、主人公のパステルの一人称で語られます。
- パステル…詩人兼マッパー(迷わないように地図を作る人)だけど方向音痴。パーティーの経理担当でもあり、自分たちの冒険を小説に書いている。
- クレイ…騎士の家系出身のファイター。礼儀正しく真面目な性格が災いして、何かと貧乏くじを引いてしまう。パーティーのリーダー。
- トラップ…口が悪くてド派手な服装の盗賊。クレイの幼馴染。お金にうるさく交渉事が得意だけど、ギャンブルですってしまう。
- ルーミィ…エルフの子ども。迷子になりパステルと出会う。舌足らずで「ぱーるぅ」と呼ぶのがかわいい。魔法が使えるけど、まだ弱い。
- キットン…記憶喪失のドワーフ(?)薬草に詳しく、物知り。空気が読めず、ブツブツつぶやいたり急に大声を出したり、結構変人。
- ノル…巨人族で、身長が2m以上ある。心優しい力持ち。無口だけど、動物と話せる特技がある。行方不明になった妹を探している。
第1巻となる「フォーチュン・クエスト(1) 世にも幸せな冒険者たち」では、表紙にも登場しているホワイトドラゴンの子ども、シロちゃんと出会います。
パーティーは6人と1匹になり、それから30年もの間シリーズが続くのです。
フォーチュン・クエスト三十周年記念迎夏生先生原画展のお知らせをブログに書きました!https://t.co/IcQ5Akae0E
— 深沢美潮 (@mishiofukazawa) November 23, 2019
「フォーチュン・クエスト(1)世にも幸せな冒険者たち」のあらすじ
パステルたちは、シルバーリーブの村の、みすず旅館という安宿を拠点にしています。
いくら安くても、貧乏パーティーの彼女たちには厳しい出費で、気づいたときには借金状態…。
そこで、馴染みのシナリオ屋、オーシにかけあって、おつかいクエストを請け負うことに。
それは、ヒールニントの村の名物、温泉水を運んできてほしいというもの。
ところが、目的地のヒールニントは、ホワイトドラゴンのせいで温泉が枯れてしまい、しかもドラゴンに生贄を要求されていたのです。
「ヒールニントの村を救ってほしい」と頼まれ、村に向かったのに、何故か村長に捕らえられてしまうパステルたち。
村長の娘・ユリアに助けられてなんとか脱出し、ホワイトドラゴンのいる山に向かうものの…。
クレイが怪我をして、ノルは大きすぎて洞窟に入れず…パーティーメンバーは次々と離脱してバラバラになってしまいます。
果たしてパステルたちは、無事ヒールニントを救うことができるのでしょうか?
「フォーチュン・クエスト」の魅力は、パステルたちの成長する姿
「フォーチュン・クエスト」の魅力は、駆け出し冒険者のパステルたちが成長していく姿に共感できること。
パステルたちは、伝説の勇者なんかじゃないし、旅の目的も特にありません。
もちろん、冒険者として人助けをしたいとは思っているけれど、お金に困ったり、人生を迷ったり、生身の人間らしい葛藤があります。
例えば、クレイは、優しすぎて戦いにためらいがあり、「自分はファイターに向いていないのでは」と悩んでいます。
普通の小説だったら、あっという間に成長して、手が届かない存在になってしまうのだけど、フォーチュン・クエストではあくまでも地に足がついているんです。
私と「フォーチュン・クエスト」の出会い
私と「フォーチュン・クエスト」の出会いは、小学生の頃でした。
当時、中学校受験のために塾に通っていて、ひとりで電車に乗る時間があったので、移動中に読みふけっていました。
中学生になっても、新刊が出るたびにワクワクして読んでいました。
それなのに、いつからだろう…高校生の頃には、もう追いかけていなかったかもしれません。
憧れの存在だった、パステルの年齢(16歳)を、いつの間にか追い越して。
だけど、私が知らない間にも、ずっとパステルたちの冒険は続いていたんだ…。
そう思うと、なんだか懐かしい友達に再会したときのような気持ちになるのです。
主人公願望をこじらせた結果、必要とされる人間を目指す
誤解を恐れずにいうと、私は「パステルみたいになりたい」のではなく「パステルになりたい」と思っていました。
詩人兼マッパーという、冒険に必須とはいえない職業で、特別な能力はない設定。
普通なら、パーティーのお荷物になりかねない立ち位置なのに、物語の主人公で、いざという時に大事なことに気がついたり、ストーリーの鍵を握っています。
そもそも、このお話はパステル自身が語っているので、彼女が書かなければ、私たちは知ることもできません。
私のヒロイン願望は、パステルが加速させたと言っても過言ではありません。
特殊な才能も、自分だけのスキルもない私だけど、必要とされたい…。
私もきっと、パステルのようになれるはず。
そんな気持ちで、現実の日常も、仕事も、育児も、頑張れています。
「フォーチュン・クエスト」を今から読むなら、Kindleがおすすめ
「フォーチュン・クエスト」は、大きく分けて3つのシリーズからなる作品。
- フォーチュン・クエスト(元:角川スニーカー文庫、現在は電撃文庫にて新装版) 全8巻
- 新フォーチュン・クエスト(電撃文庫) 全20巻
- 新フォーチュン・クエストⅡ(電撃文庫) 現在9巻+あと2巻で完結
このほか、「L(リミテッド)」や「外伝」もあり、全て揃えると50冊近くになります。
そのため、Kindle版で「合本版」を購入しました。
Kindle Unlimitedなら本・マンガが読み放題【30日間無料】
Kindle Unlimitedなら本・マンガが読み放題【30日間無料】
Kindleなら、スマホでいつでもどこでも読めて、持ち運びにも便利。
外出先で、1冊読み終わっても、すぐに次のお話に進むことができます。
小学生の私が読めたくらいなので、1冊1冊はサラッと読めるボリューム。
だけど、30年間積み重ねたお話は、さすがに読むのに時間がかかりそう!
第1巻の始まりには、パステルたちはすでにパーティーを組んでいる状態。
彼らの出会いや、冒険に出ることになったきっかけ、これまでの暮らしは、また別のお話で語られるのです。
「フォーチュン・クエスト」30週年にしてもうすぐ完結!
30年続いたフォーチュン・クエスト、ついにエンディングです!
ルーミィの家族に会えるのか、その前に立ち塞がるかつてない凶悪な敵とは……。最終話、上巻が12月10日に発売されます。
どうぞ最後まで一緒に駆け抜けてください!#フォーチュン・クエスト#深沢美潮https://t.co/PrLhkSVJEB pic.twitter.com/VhxHuwEXgD— 深沢美潮 (@mishiofukazawa) November 17, 2019
「フォーチュン・クエスト」は、1989年にスタートしてから30年の時を経て、残すところあと2巻(上下巻)で完結します。
私を冒険の世界に連れて行ってくれた、大切なシリーズ。
これまでの「フォーチュン・クエスト」をKindleで読み返しながら、最終巻の発売を待っています。
著者の深沢美潮さんにご紹介いただきました!
「フォーチュン・クエスト」著者の深沢美潮さんのTwitterアカウントに、この記事のURLをお送りしたら、なんとリプライをいただきました!
すごい!!ありがとうございます。
わたしのブログやホームページでも紹介していいですか? https://t.co/DLJDMM3QCx— 深沢美潮 (@mishiofukazawa) November 24, 2019
子どもの頃は、Twitterなんてなかったし、作者ご本人と接点を持つのはハードルが高いことでした。
それが今は、こうして気軽にやり取りできる…とてもいい時代になったものだなぁ、と感動しちゃいますね。
本を読みたいけれど、かさばるから持ち運びにくい、置く場所がない…とお悩みの方には「Kindle」がおすすめ。
いつでもどこでも、片手で読めるから便利。
私は、防水のiPhoneをお風呂に持ち込んで、Kindleで読書しています。
日替わり・週替わり・月替わりでセールがあるほか、Kindle Unlimitedでは、月額980円(30日間無料)で読み放題のタイトルもあるので、チェックしてみて下さいね。